相手からYESを引き出す16のテクニック

コミュニケーション

説得とは、コミュニケーションによって相手の意見と行動を誘導することです。説得相手の感情に働きかけ、自発性を尊重しながら納得してもらうことが大切です。

ただ無計画にこちらの言い分を通そうとしても、相手は簡単に意見を変えてくれることはありません。なぜなら、人は自分の意見が正しいし好ましいと感じる傾向があるからです。

それゆえ、他人から説得されることを嫌います。

それでもあなたがプレゼンテーションの場面で、セールスの場面で、あるいはコピーライティングで相手の行動を誘導したいのであれば、説得術をマスターすることが大切です。

この記事では、説得力を高める心理テクニックを16個ご紹介します。YESを引き出す心理テクニックを駆使して、思いどおりの影響力を手に入れてください。

説得の基本原理

人を説得したいと思った時に最初に知っておきたいのが、今から2300年以上も昔に古代ギリシアの哲学者アリストテレスが説いた「説得の3要素」と「説得の5箇条」です。

アリストテレスの説得の3要素

西洋最大の哲学者の一人とされるアリストテレスが『弁論術』の中で説いた、「説得で重要な3要素」とは次の3つです。

  • エートス話し手の好感度や信頼性
  • パトス聞き手の感情を誘導すること
  • ロゴス論理的に証明すること

重要な順番は「エートス > パトス > ロゴス」です。

話し手の信頼感があってこそ、人は聞く耳を持ちます。感情が動くからこそ、新たな行動を起こします。話が論理的であるからこそ、話を理解してもらえます。

アリストテレスの説得の5箇条

プレゼンの天才と言われた故スティーブ・ジョブズ氏のプレゼン能力を分析したカーマイン・ガロ氏の著書『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』では、アリストテレスが説いたとする「人を説得する5箇条」が紹介されています。

  1. 聞き手の注意を引くストーリーやメッセージを提出する
  2. 解決あるいは回答が必要な問題あるいは疑問を提出する
  3. 提示した問題に対する解答を提出する
  4. 提示した解答で得られるメリットを具体的に記述する
  5. 行動を呼びかける

1. 聞き手の注意を引くストーリーやメッセージを提出する

まずは、聞き手の注意を引くインパクトのある言葉が必要です。

長々と何が言いたいのかわからないメッセージでは、注意を引くことはできません。シンプルで明確なメッセージで伝えることが大切です。

セールスコピーに置き換えるなら、ヘッドラインの部分ですね。

2. 解決あるいは回答が必要な問題あるいは疑問を提出する

人が行動を起こす理由は、大きく分けると『快を得るため』か、『不快を避けるため』です。これは人間の行動原理です。

聞き手が現在直面している『快を得るため』の問題は何か、あるいは『不快を避けるため』の問題は何かを提示して、説得内容について関心を持ってもらうようにします。

3. 提示した問題に対する解答を提出する

提示した問題について、解決策を提案します。

どうやって解決できるのかを論理的に話すことで、関心を引っぱります。

4. 提示した解答で得られるメリットを具体的に記述する

問題を解決することで、聞き手がどんなメリットを得られるのかを、イメージできるように具体的に示します。

ベネフィット(未来の期待感)を畳み掛けるように打ち出すことで、聞き手の感情を刺激します。

5. 行動を呼びかける

聞き手が変化するべき行動を呼びかけます。

営業やセールスコピーで言えば、クロージングの部分ですね。

これら「説得の5箇条」は、消費者行動モデルの「AIDA」「AIDMA」や、セールスコピーのひな形として有名な「QUESTの法則」「PASONAの法則」の原型とも受け取れる内容です。

説得力を上げる方法:相手を魅了する話の全体像

説得では、話の流れも重要です。

話の流れによって相手を魅了するテクニックを3つご紹介します。

1. ゴールデンサークル理論

ゴールデンサークル理論とは、マーケティングコンサルタントであるサイモン・シネック氏が、2009年に『TED TALK』でプレゼンした 優れたリーダーの行動の促し方 を示す理論です。

ゴールデンサークルの図

ゴールデンサークルの中心から、

  • Why:なぜ」
  • How:どうやって」
  • What:何を」

の順番で話を進めると、共感を得られるというテクニックです。

多くの人や企業は、このゴールデンサークルの外側から伝えて、中心の「Why:なぜ」を伝えていないから、共感が生まれないとしています。

アップル創業者の故スティーブ・ジョブズ氏は、このゴールデンサークルを使ったプレゼンをしていました。

あなたが説得相手から共感を得て行動へ導きたいなら、

  • 「なぜ行動する必要があるのか?」
  • 「どうやって未来は変わるのか?」
  • 「今、何をすれば良いのか?」

の順番で、語るようにしてみてください。

2. Me We Now理論

Me We Now理論とは、ホリエモンこと堀江貴文さんが2015年にテレビ朝日『しくじり先生3時間SP』の中で提唱した理論です。

  • Me:自分の話をして距離を縮める」
  • We:共通点を見出して連帯感をつくる」
  • Now:自分のやりたいことを説明する」

Me We Now」の順に話を進めると、周りを巻き込んで賛同してくれるとしています。ゴールデンサークルと共通する、リーダーのための理論です。

アメリカの第44代大統領だったバラク・オバマ氏も、このMe We Now理論を使った選挙演説で聴衆を魅了していました。

まず、「話し手は誰なのか?」という聴衆が抱く疑問について語るのは、アリストテレスの『説得の3要素』に出てくるエートスの部分ですね。

3. ヒーローズ・ジャーニー・テクニック

ヒーローズ・ジャーニーとは、多くの人に愛される物語に共通するストーリーのフォーマットです。

世界中で語り継がれる神話には共通の主題や題材が多いことを発見した、アメリカの神話学者ジョーゼフ・キャンベル氏がまとめた法則です。

千の顔をもつ英雄』『英雄の旅』『神話の法則』『物語の法則』など、いろいろな書籍で広く紹介されています。

人はストーリーによって感情を刺激され、感情を刺激されることで記憶に残りやすくなります。人を説得する時にも、このストーリーのフォーマットを使うことができます。

ヒーローズ・ジャーニーの構成

ヒーローズ・ジャーニーは、大体次のような構成で物語が進みます。

  1. 日常の世界(主人公の日常が描かれる)
  2. 冒険への誘い(主人公が冒険へと旅立つ理由が生まれる)
  3. 冒険の拒絶(主人公は一度冒険を拒絶する)
  4. 賢者との出会い(メンターと出会うことで主人公が成長する)
  5. 第一関門突破(最初の関門を突破して新しい世界へ突入する)
  6. 試練、仲間との出会い、敵との戦い(新しい世界で様々なことが起こる)
  7. 最も危険な場所への接近(主人公が最大の試練へと挑む)
  8. 最大の試練(主人公が最大のピンチを迎える)
  9. 報酬(最大のピンチを乗り越える)
  10. 帰路での危機(平和が訪れたと思った束の間、危機に陥る)
  11. 第二の試練(最大のピンチに次ぐ試練を迎える)
  12. 宝を持っての帰還(主人公が成功を収めて教訓を持ち帰る)

このヒーローズ・ジャーニーは、「オズの魔法使い」「スター・ウォーズ」「マトリックス」「ロード・オブ・ザ・リング」など、多くのストーリーに採用されています。

あなたが好きなストーリーも、もしかしたらこの流れに沿っていませんか?

ヒーローズ・ジャーニーを使ったプレゼンの例え

あなたのビジネスや、あなた自身のサクセスストーリーを、このヒーローズ・ジャーニーのフォーマットに当てはめることで、多くの人が好むストーリーをつくることができます。

  1. 従来の商品に不満を感じる
  2. 新しい商品開発を決意
  3. 商品開発の失敗、試行錯誤の日々
  4. 新しい技術との出会い
  5. 商品開発に成功
  6. 喜びの声の誕生

といったストーリーです。

説得力を上げる方法:説得術の三大テクニック

成功の可能性を高める説得テクニックとして、ビジネスでは「三大テクニック」と呼ばれる有名な交渉術があります。

普通に交渉した場合と比べると、24倍も成功率が上がります。

4. フットインザドア・テクニック

フット・イン・ザ・ドアとは、相手が同意しやすい簡単な要求からスタートして、段階的に要求のレベルを上げるテクニックです。

日本語では「段階的要請法」と訳されます。

例えば、商品を紹介したい場合は「商品の話をしたいので、30分お時間をいただけませんか?」と、いきなり大きなお願いをするのではなく、「5分だけ、お時間よろしいですか?」と小さなお願いをします。

小さなお願いにOKしてもらうことで、最後の本命のお願いにもOKしてもらいやすくなります。

5. ドアインザフェイス・テクニック

ドア・イン・ザ・フェイスとは、最初に大きな要求を出して、断られたら小さな要求に変えるというテクニックです。

日本語では「譲歩的要請法」と訳されます。

例えば、商品のお試し導入を勧めたい場合は「5年間継続してお使いいただく場合のコストは・・・」などと、長期間の導入に向けた大きな要求を最初にします。大きな要求を断られたら、「三ヶ月のお試し導入ですと、こちらのプランがございます」と、小さな要求に変えます。

大きな要求を断ることで相手は少しの罪悪感を抱き、小さな要求に変えることでOKをもらいやすくなります。さらに、小さな要求がより小さなものに感じる効果もあります。

6. ローボール・テクニック

ローボール・テクニックとは、好条件だけを提示して承諾を得た後で、都合の悪い条件を付け加えたり、好条件の一部を取り除いたりするテクニックです。

日本語では「特典除去法」などと訳されます。

例えば、格安にした基本プランの商品を勧めて、相手が承諾したところで「基本プランだけですと使いづらいかもしれませんが、オプションはいかがされますか?」と追加サービスを勧めます。

人は一度承諾したことで、多少の条件が変わっても一貫した態度を取りたいと考える傾向があります。その心理をついた、ちょっとズルいと言える交渉術です。

説得力を上げる方法:心理テクニック

説得では、どのような順番で話すのか、何を話して何を話さないか、どのような受け答えをするのかによって、相手に与える印象が変わります。

説得力を高めるためには、ぜひ知っておきたい心理テクニックです。

7. 精緻化見込みモデル

説得の本質とも言えるのが、精緻化見込みモデルです。

人は説得的なコミュニケーションを受けた時、「中心ルート・周辺ルート」の2種類の思考パターンをたどって結論に至ります。

この2つの思考パターンの様子を表したのが精緻化見込みモデルです。

精緻化見込みモデル(ELM)のイメージ図

説得相手がすでに説得内容に興味があれば、中心ルートをたどります。まだ興味がなければ周辺ルートをたどります。

周辺ルートでは、直感的にイメージしやすく、わかりやすいメッセージが大切です。中心ルートでは、論理的に判断できる材料を提示することが大切です。

説得相手の状態に合わせた内容を提示することが、説得を成功に導くコツです。

8. 片面提示と両面提示

説得内容のデメリットは伝えるべきか? 伝えないべきか? 説得相手との関係性によって、使い分けることができます。

片面提示

片面提示とは、説得内容の良い面(メリット)だけを見せる方法です。説得相手との信頼関係がすでにできている場合や、新しい提案に魅力を感じてもらっている場合などに有効です。

両面提示

一方の両面提示とは、説得内容の良い面も悪い面(デメリット)も両方見せる方法です。説得相手との信頼関係がまだできていない場合や、新しい提案が相手の信念・価値観と異なる場合に有効です。

両面提示をする場合は、「メリット ⇒ デメリット ⇒ メリット」の順番で話すと、相手に良い印象を持ってもらうことができます。

9. クライマックス法とアンチクライマックス法

話の要点をどこに持ってくるかで、説得相手の興味をコントロールすることができます。

クライマックス法

クライマックス法とは、インパクトのある要点を話の最後に持ってくる方法です。説得相手がこちらの話にすでに興味を持っている場合、または話の要点のインパクトがそれほど強くない場合に有効な話し方です。

例えば、新しいiPhoneのプレゼンでは、会場にいるみんなが興味津々の中スタートします。だからこそ、新しいiPhoneを最後の方に登場させることで「待ってました!」と、会場を盛り上げることができます。

アンチクライマックス法

一方のアンチクライマックス法とは、インパクトのある要点を話の最初に持ってくる方法です。説得相手がこちらの話に興味を持っていない場合、または話の要点のインパクトが強い場合に有効な話し方です。

多くのビジネスシーンでは、アンチクライマックス法でのプレゼンが向いています。また、SEO対策を考慮したブログ記事にしても、話の要点は最初に持ってくることが大切です。

10. 明示的説得と暗示的説得

説得相手には「◯◯してください」と、誘導したい主張は常にした方が良いのでしょうか?  説得上手な人は、明示的説得と暗示的説得をうまく使い分けます。

明示的説得

明示的説得とは、こちらの主張を伝える方法です。

例えば、商品を紹介した最後に「買ってください」と、主張したい内容を伝えるのが明示的説得です。自分の判断に自信のない説得相手に有効です。

暗示的説得

一方の暗示的説得とは、こちらの主張を伝えずに相手に判断を委ねる方法です。

例えば、商品を紹介しても「買ってください」とは伝えずに、「こんなに良い商品があるんですよ」で終わり、説得相手に買うか買わないかの判断を委ねます。自分の判断に自信がある説得相手に有効です。

心理学の実験では、明示的説得の方が説得効果が高いことが証明されています。

ただし、説得相手の性格によっては明示的説得が嫌われる場合もあります。相手の性格や状況に合わせて使い分けることが、説得を成功させるコツです。

11. 4つのクッション話法

円滑なコミュニケーションを図るためには、クッション話法が大切です。

クッション話法とは、説得相手の反対意見に対して、まずは「そうですね、なるほど」とクッションのように柔らかく受け止める話し方です。

例えば、あなたが説得する内容に対して、説得相手が「う~ん、その提案だと条件が厳しいかなぁ・・・」と反論してきたとします。その時、もしもあなたが「いや、全然厳しくないですよ」とすぐさま反論し返してしまったとしたら、相手を嫌な気分にさせてしまいます。

説得相手を不愉快な思いにさせてしまっては、いくらあなたの主張が正しかったとしても、相手は聞く耳を持ってくれなくなります。

まずは意見をぶつけないように「そうですね、なるほど、わかります」と、肯定的な言葉を選ぶことが大切なんですね。

クッション話法には、次のような話し方があります。

  • イエスバット法:相手の意見を肯定したあとで、こちらの意見をぶつける
  • イエスアンド法:相手の意見を肯定したあとで、相手の意見に沿うように話を進める
  • イエスイフ法:相手の意見を肯定したあとで、相手の反論の理由を確認する
  • イエスハウ法:相手の意見を肯定したあとで、相手の反論する理由を潰す

12. グランファルーン・テクニック

人は共通点があることで、一体感が芽生えます。

なんの繋がりもない集団に、ほんのわずかな共通点をつくることで一体感を生み出し、説得へと導く心理テクニックを「グランファルーン・テクニック」と言います。

政治での街頭演説や、戦争時には独裁者アドルフ・ヒトラーが使っていたプロパガンダの手法です。

例えば小学生の頃、クラス対抗での球技大会にやたらと燃えたことはありませんか? 普段はクラスにまとまりがなくても、『クラス対抗』になった途端にクラスに一体感が生まれましたよね。

あなたが説得するときには、説得相手との共通の敵をつくることで一体感をつくり、導きやすくすることができます。

13. 誤前提暗示

人はもっともらしい前提や選択肢を与えられると、選択肢以外の答えがある場合でも、与えられた選択肢の中から判断を下しやすい傾向があります。

誤った前提を使って答えを導く心理テクニックのことを、「誤前提暗示」と言います。

例えば、「こちらの商品を買いますか?」と尋ねれば、説得相手は『買う・買わない』を選択することになります。

これを「こちらのA商品とB商品では、どちらがお好みですか?」と尋ねれば、無意識で『A商品・B商品』のどちらかを選択しようとします。

説得のテクニックとして、選択肢を設けることは有効な手段のひとつです。

14. マイ・フレンド・ジョン テクニック

もしも、あなたの説得したい内容が「私の紹介する商品は素晴らしい」だとしたら、説得相手はその話を信じることが難しくなります。

自分で自分を褒めるわけですから、ちょっと信ぴょう性に欠ける気がしますよね。

そこで、話の中に第三者を登場させます。

マイ・フレンド・ジョン テクニックとは、話の中に第三者を登場させて、その第三者の体験談のように語ることで、説得相手の信頼を得ようとする心理テクニックです。

話の中に第三者のAさんを登場させて、「Aさんがこの商品を利用してくれたんですが、すごく喜んでくれたんですよ・・・」と、Aさんの体験談のように語ります。

説得相手はAさんと同じ立場になって話を聞いてくれるので、信じてもらいやすくなります。これはウィンザー効果による影響です。

説得力を上げる方法:説得しやすい時間帯

説得内容ではなく、説得相手の状態によって説得が成功しやすい時間帯やタイミングが存在します。

説得相手の状態を考慮することで、さらに説得効果を高めることができます。

15. ランチョン・テクニック

人はポジティブな感情のときには、周りの状況もポジティブな印象として受け止める傾向があります。たとえ無関係なモノでも、無意識に関連付けて記憶する性質があるんですね。

これを「連合の原理」と言います。

この性質を利用したのが、ランチョン・テクニックです。1938年にアメリカの心理学者グレゴリー・ラズラン氏が研究し、明らかにした交渉の手法です。

説得相手と飲食をしながら交渉することで、美味しい食事や楽しい雰囲気が交渉内容と結びついて、説得に成功しやすいというものです。

人は美味しいものを食べたり、アルコールが入ることで、快楽ホルモンと呼ばれる神経伝達物質のβエンドルフィンが分泌されます。この心地よい快楽が、食事中の出来事とも関連付けされるんですね。

ですので逆に言えば、相手が空腹でイライラした感情の時に説得しようとすると、「連合の原理」によって、イライラの感情と説得内容が結びつくことになります。

16. 午後イチと夕方

ビジネスにおいて相手を説得しやすい時間帯は、昼食後すぐの時間帯と、疲れが溜まってくる夕方です。言い換えれば、この時間帯は思考力が低下しやすい時間帯です。

説得される内容をしっかりと考えるには、判断力が必要です。

ですが、ご飯を食べたあとには消化器系に血液が集中するため、頭部への血流が減って脳の働きが鈍ります。その結果、食後は判断力が低下するので、説得しやすい時間帯になります。

また、いろいろな判断を繰り返すことでも判断力や意志力は低下します。そのため、疲れが溜まる夕方頃も説得が成功しやすい時間帯になります。

演説の天才と言われたアドルフ・ヒトラーは、労働者がもっとも疲れる午後8時頃を狙って政治演説を行っていました。

説得相手と夜に会えるなら、夕食を食べながら、または夕食を食べた後がベストな説得のタイミングになりますね。

説得が上手くなる本

説得力を高める方法やテクニックは、これまでご紹介した以外にもまだまだあります。さらに説得の技術を高めたい場合は、書籍から一気に吸収するのも一つの方法です。

ここでは、オススメできる説得が上手くなる本をご紹介します。

最強の説得力 相手からすんなりYESを引きだす74の法則

人を説得するためには、人柄やテクニック以外にも、常識力、話の熱意、質問力といった要素も必要になります。

こちらの本では、歴史上の偉人や身近な有名人など実際の成功例を紹介しながら、すぐに使える「ワザ」が解説されています。

ビジネス以外にも日常生活の様々なシーンで使える説得のワザを習得できますので、楽しく読める本だと思います。

顧客を説得する7つの秘密

人を説得するためには、無意識(潜在意識)に訴えることが大切です。

なぜなら僕たち人間は、無意識での行動が9097%ほどだと言われているからです。生活のほとんどが、無意識によって行動しているということですね。

こちらの本では、無意識に関わる脳の特性の解説から始まります。そのため、人間がどういう思考を辿りやすいのかが分かりやすく、それを利用する方法がすんなり頭に入ってきます。

脳の無意識に訴えるには、ロジカルよりも感情が大事だということを理解できる、最先端のニューロマーケティングの一冊です。

他人が必ず、あなたに従う黒すぎる心理術

レジに持っていきにくいタイトルの本ですが、日常ですぐに使える心理学をしっかりと紹介してくれている本です。

内容は広く浅くといった感じで、心理学をほとんど知らない人でもサラッと読むことができます。たくさんの幅広い心理テクニックを吸収することができますので、心理学の入門編として読んでみるのも良いと思います。

人を動かす 新装版

自己啓発本の古典として有名な本ですが、人を説得するマインドセットとしても勉強になります。

アリストテレスの説得の3要素でいうところの、「エートス(話し手の好感度や信頼性)」を磨くための本ですね。

人に好かれる基本的な原則、人に嫌われない話し方、影響力を大きくする対応の心得など、この本に書いてある原則を守れば、説得する際の細かい心理テクニックなんて必要がなくなります。

好感度や信頼性が高まれば、人は自然とあなたの言うことを聞きたくなるからですね。

まとめ

以上、説得力を高める心理テクニックを紹介しました。

人は自分の意見や態度には、一貫性を保ちたいと考える傾向があります。そのため、他人からの意見で自分の態度を変えようとは考えていません。

ですので説得する際には、相手の意見や行動を無理やり変えさせようとするのではなく、自らの意思で新しい事実に気づいてもらい、少しの方向修正であるように感じてもらうことがコツです。

ビジネスシーンだけではなく、普段の人間関係や恋愛の場面でも使える説得方法ですので、あなたの望む結果を手に入れることに役立ててください。