KPI

マネジメント

KPIとは、組織目標の達成と中間評価に必要不可欠な組織独自の業績評価指標を指します。定量化しにくい業務や組織改革においても成果を測ることができる有効な指標です。経営者や人事担当者がKPIを活用して、高い目標を達成できる強い組織を構築するため、KPIの意味をはじめ、KGIやOKRとの違い、KPIの設定方法、効果を高めるコツ、業種別の設定例まで徹底解説いたします。

KPIとは

KPI(Key Performance Indicator)とは、企業目標の達成度や進捗度、プロセスを計測する 重要業績評価指標 、または 重要目標評価指標 を意味する用語です。

訪問客数、Webサイトへのアクセス数といった、企業の売上や利益に直結する要因を数値化し、短期的な目標の達成度・進捗度を計測する指標として使用されています。

つまり、KPIは目標達成に向けて何を行うべきなのかを明確にしてくれる優れたツールなのです。

KPIの設定を行うメリット

KPIを施策として戦略的に設定して扱うことにより、組織や企業は次のような効果を得ることができます。

  • 目標に対する進捗度の可視化
  • 施策有効性の評価判定
  • 問題点やボトルネックの洗い出し
  • 組織、職場、チーム内での評価基準の共有
  • 使命感やチームワークの向上
  • 業務担当者やチームメンバーのモチベーション向上
  • 達成感や自己効力感(セルフエフィカシー)が得やすい

KPIの設定と数値化により目標との距離感が測れるようになることで、目標に対する現在の進捗度を可視化できるようになります。そして、KPIの設定により共通の認識を持てるようになることで、一つのチームとして力を発揮し、進捗率に比例する形で達成感と自己効力感を得ることができるでしょう。

KPIが注目される背景

KPIは、2000年代以降に本格導入された、「財務の視点」、「顧客の視点」、「業務プロセスの視点」、そして「成長・学習の視点」で企業業績への影響度を測る BSC(バランススコアカード) に設定される要素として活用が始まりました。主にWebマーケティングを運用するインターネット関連企業で積極的に用いられたのが始まりといわれています。

その後、情報化社会の浸透やIT技術の発達により、政府や地方自治体が成長戦略を推進する上での政策目標数値として採用されるまで浸透しました。

KPIの関連用語【CSF・KSF】

企業経営に重要な判断材料をもたらすKPIは、関連する指標が複数存在し、併用して運用されます。今回はその中でも目にすることが多い指標の一部をご紹介いたします。

CSF(Critical Success Factor)とは

CSF(Critical Success Factor)とは、さまざまな指標がある中で、 企業目標を達成するために決定的な要因を示す重要な指標 を意味する用語です。組織や個人が目標を達成する上で最も注力するべき要因を特定し、経営資源(ヒト・モノ・カネ)を投入する際の判断材料として活用されます。

主に経営戦略やITガバナンスを決定する際に用いられ、経営陣や幹部社員が目にする機会が多い指標です。

KSF(Key Success Factor)とは

KSF(Key Success Factor)とは、 事業を成功させるための必要条件を示す指標 であり、経営戦略を策定する際に用いられます。外部環境や社内の状況、技術力、規模といった要素を分析対象にしています。競争優位性のギャップや顧客対応能力、顧客ニーズの発掘の際に用いられることが多い指標です。

業界構造自体が劇的に変化している現代においては、KSFも変わりやすく、その選択は柔軟に運用されるべきと指摘されています。

KPIとKGI、OKRとの違い

KPIと一緒に聞くことも多い「KGI」と「OKR」。それぞれの違いについて解説します。

KGIとの違い

KGIとは企業が定める最終目標が達成されているかを計測する 重要目標達成指標 を指すビジネス用語です。KPIは、KGI達成のために複数に細分化されて設定されます。

KPIが短期的な目標を達成するための指標として活用される一方、KGIは1~5年と中期目標の達成度合いを測る指標や、従業員全員の目標を統一する形でも使用されております。

【KPIとKGIの違い】

項目 KPI KGI
意味 重要業績評価指標 重要目標達成指標
役割 KGI達成のプロセス業務ごとに目標数値を設定し、
達成度の把握と改善を行うための指標
企業の最終目標達成に
最も重要な指標である数値目標
設定例 成約率やCVR、平均購買額、利用頻度など 売上額や利益額

具体的なKPIを設定する際には、指標自体が企業の最終目標であるKGIとずれていないかを確認するためにも活用され、最適な経営戦略を策定する際の要となります。KGI達成においては、KPIとともにKSFを明確にすることで、KGIの実現性や設定レベルを決定することもあります。

OKRとの違い

OKR(Objective and Key Result)とは、 目標(ゴール)と主な結果を示す目標管理方法のひとつ です。KPIやKGI、CSFなどの目標値とリンクさせて、企業や組織、個人が向かうべき方向性を示すことができます。

経営層、部署、個人の目標を同じ方向に向かわせる効果があり、 目標の明確化とその達成度を測るKPIを組み合わせ、定量化する管理手法 として採用されています。

【KPIとOKRの違い】

項目 KPI OKR
設定対象 部署やチーム 企業全体と各組織、社員個人まで
目指す達成度 100% 70%程度でも可
重視する点 達成度の把握や改善 組織間の連携による企業目標達成

外資系企業やグローバル企業が積極的に採用しており、企業トップから現場社員を対象にした連動性のある目標を決定する際に使用されます。また、上司・部下に関わらず、可視化されるべきものであり、上司が部下の個別支援や業務量コントロールの判断軸としても活用されています。

KPIの設定方法(KPIツリー作成方法)

具体的なKPIの設定方法を、以下の流れにそってご紹介します。

  • KGIの設定
  • KPIの洗い出し
  • KPIの配置と設定(KPツリーの作成)
  • KPIの計測、評価、見直し

KGIの設定

KPIはKGIを達成するための道筋を明確にし、従業員の積極的関与を促すために設定するものです。そのため、KPI設定の前段階として組織や部門、個人にとって適切なKGIを設定しておく必要があります。

【KGIの設定例】

  • 半年以内に月間売上高1000万円を目指す
    (KGI:月間売上高、数値目標:1000万円、設定期間:半年)
  • 3年後の年商を1億円以上にする
    (KGI:年商、数値目標:1億円、設定期間:3年)
  • 1年以内に新規顧客を毎月10件獲得できる営業マンを目指す
    (KGI:新規顧客獲得数、数値目標:10件、設定期間:1年)

KGIは数ヶ月、半年、1年、数年などの短期間で設定されることが多いため、実現可能な範囲で段階的に目標数値(目標値)の難易度を高めていくことで、無理なくステップアップを図ることができます。

KPIの洗い出し

決定したKGIをもとに、必要なKPIを洗い出していきます。

KPI設定の質は、組織の目標達成精度に直接的な影響を与えることになる重要な要素です。 論理的かつ明確なKPIを選定するために有効なフレームワークとともにご紹介します。

ロジックツリー

ロジックツリーはツリー状に論理展開を行うことによって最上位に設定された目標や命題の実現を目指す、KPI設定初心者でも扱いやすいシンプルなフレームワークです。

ロジックツリーはそのアプローチ方法から『WHYツリー(原因追究ツリー)』、『HOWツリー(問題解決ツリー)』、『WHATツリー(要素分解ツリー)』の3つに大別することができますが、KPIの設定では主に『WHYツリー』と『HOWツリー』の2つが用いられます。

また、ロジックツリーは元々ツリー状のフレームワークであるため、作成したWHYツリーやHOWツリーの段階要素をKPIに置き換えることで、このあとご紹介するKPIツリーへ容易に変換することができます。

ビジネスプロセスマップ

ビジネスプロセスマップとは、その名の通りビジネスプロセスをビジュアル化(可視化)したものです。

KGIに関連する要素をアクティビティ毎にまとめてマップ上に示すことにより、目標達成に有効なKPIの洗い出しと全体像の把握を行うことができます。

OGSM

OGSMとは『Objective(目標、目的)』、『Goals(ゴール)』、『Strategies(戦略)』、『Measures(対策、計測)』の頭文字を繋いで作られた言葉であり、外資系企業で多く用いられているフレームワークです。

  • Objective…最終的に目指す目標
  • Goals…戦略ごとに設定する小目標
  • Strategies…ターゲット別やメディア別など、ルールに沿って分別された戦略や施策
  • Measures…進捗度を明確にできる戦略や施策の評価方法

OGSMを活用することにより、実店舗での店頭販売だけでなく売り込み営業、電話による通信販売、オンラインショップなど、KGIの達成に向けて様々なアプローチを行っている場合でも、全体像の把握や課題の洗い出しが容易となります。

また、『Objective=KGI』、『Goals=KGI直下のKPI』、『Strategies=上層KPIを実現するためのKPI』という階層関係を持っているため、抱えている課題や実施予定の施策をOGSMに落とし込むことによって、KPIツリーを作成する際の階層イメージが付きやすくなります。

KPIの配置と設定(KPIツリーの作成)

KPIの洗い出しが終わったら、KPIツリーの作成を行います。

KPIの洗い出しにロジックツリーやOGSMを使用した場合には難しく考える必要はありませんが、ビジネスプロセスマップを使用した場合には、洗い出した関連要素全てをKPIにするのではなく、KPI達成のために実施する施策の規模や期待される効果、実現性などから優先度を付けて選定を行い、ツリー状に設置していくと良いでしょう。

KPIの目標数値と評価間隔を設定

KGIと同様にKPIにも目標数値を設定していきます。

【KPIの設定例】

  • 見積もりからの成約率80%を目指す
  • 1週間で15件以上の新規訪問を行う
  • 客単価を2000円以上にする
  • 店舗での月間売上高を700万円以上、通販での月間売上高を300万円以上にする

また、このタイミングで定量的計測を行う間隔も設定していきます。KPIは一律に評価間隔を設定するのではなく日次、週次、月次などKPIの性質に合わせながら設定することが望ましいとされています。

しかし過度に評価間隔を設けてしまうと、評価抜けなどのヒューマンエラーや管理負担を発生させてしまうこともあるため注意しましょう。

KPIの計測、評価、見直し

設定した評価間隔に従い、各KPIを計測、評価します。また、市場変化に伴うKPIの追加削除や目標の上方修正など必要に応じて、KPIの見直しも実施します。

この作業を繰り返すことにより、KPIの最適化と有効性の向上を図ることができるのです。

KPIの効果を高めるコツ

自社に最適なKPIは、『Plan(計画)』『Do(実行)』『Check(評価)』『Act(改善)』の4プロセスで構成されるPDCAサイクルをしっかりと回しマネジメントしていくことで、作り上げていくことができます。

最終目標の達成を確実なものにするためにもKPI設定の効果を高めるコツを学び、早期段階においてKPIの最適化を図りましょう。

SMARTを理解する

KPI設定の際によく使われる言葉に『SMART』があります。

  • Specific(明確性) … 設定した目標は明確なものか
  • Measurable(計量性) … 目標達成率や進捗度を測定可能か
  • Assignable(割当設定) … 役割や権限を割り当てているか
  • Realistic(実現可能性) … 現実的な目標を設定しているか
  • Time-related(期限設定) … 目標達成に期限を設けているか

『SMART』を構成する5つの要素を理解することにより、KGIの達成に効果的なKPI設定が容易となります。

明確性(Specific)

KPIは組織やチームが目標を達成するために欠かすことのできない重要な指標です。そのため、KPIを扱う全ての人材が同じ解釈の下に使用することができる明確性が必要となります。

計量性(Measurable)

KPIは定期的に測定し、評価分析を行うことで効果を発揮します。しかし、計量性に欠けるKPIを設定しまうと定量的計測を実施することができません。KPI設定の時間を無駄にしないためにも、KPIツリー作成時には計量性を意識してKPIを選定するようにしましょう。

割当設定(Assignable)

素晴らしい成果を次々とあげることのできる強いチームは、いずれも適切に役割や責任、権限を割り当て、円滑なコミュニケーションを図りながら目標達成に向けて突き進んでいます。業務内容と人材特性のマッチングは非常に重要と言えるでしょう。

Assignableを意識することによって、チームの人間関係を良好に保ち、生産性を最大限に高めることが可能となります。

実現可能性(Realistic)

どれだけ素晴らしい目標を立てたとしても、その目標が現実離れしてしまっていてはモチベーションを持続させることができません。そのため、KPIを設定する際には、現在の企業規模や労働生産性を正しく把握し、努力を重ねることで達成できる範囲で設定しましょう。

期限が設定されていないKPIは動機付けされにくく、KGIの達成を困難なものにしてしまいます。しかし、だからといってKPIの評価間隔を極端に短く設定してしまうと今度は現実性や合意可能性を低下させてしまいます。

組織目標の達成可能性を高めるため、様々な要素への影響を意識しながら適切な評価間隔を設定するよう心掛けましょう。

結果指標ではなく先行指標に目を向ける

先行指標とは特定の事象変動に先行して変動する指標であり、意識的に働きかけを行うことで特定の事象変動の操作が可能です。それに対し、結果指標は外部要因による影響を受けて変動する指標であるため戦略的に扱うことが難しく、改善策や組織利益を生み出すにはあまり効果的ではありません。

そのため、KPIを設定する際には結果指標ではなく先行指標に目を向ける必要があります。

アリステア・クロール氏とベンジャミン・ヨスコビッツ氏は共著である『Lean Analytics』内でKPIに設定してはいけない8つの指標として以下のものを紹介しています。

  • ヒット数
  • PV数
  • Webサイト訪問者数
  • ユニークビジター数
  • フォロワー数、フレンド数、いいね!数
  • 滞在時間
  • ダウンロード数

これらの指標をKPIとして使用する際には、単なる結果指標として観測するだけではなく新たな戦略や施策を生み出すための先行指標として扱わなければなりません。

その数字に変動を与えることで上の要素にどのような変動が起きるのか容易に想像できるレベルまで深めることによって、このような指標であってもKPIとして活用することが可能となるでしょう。

【書籍情報】
Lean Analytics ―スタートアップのためのデータ解析と活用法/著者:アリステア・クロール、ベンジャミン・ヨスコビッツ

不必要に多く設定しない

適切に設定されたKPIであったとしても、実施する施策数の増加によりKPIツリー全体の現実性を低下させる危険性があるため、際限なくKPIツリーに盛り込むことは好ましくありません。KPIは施策を実施し、設定した目標数値を達成してこそ意味があります。

担当部門や業務担当者のキャパシティを正確に把握し、現実性とのバランスを意識しながらKPIを設定するように心掛けることによって、KPIの効果を最大化させることができるでしょう。

情報入手までのタイムラグに注意する

KPIは評価分析の繰り返しによってその精度を高めることができますが、評価分析に必要な情報を入手するまでのタイムラグが大きくなるほど施策と成果の因果関係を見極めることが困難になります。

PDCAサイクルをKPIの精度向上に活かすためにも、評価タイミングに合わせて情報が得られる環境を組織内に予め構築しておく必要があるでしょう。

組織メンバーの納得を得る

KPIは組織に属するメンバー全員が共有する指標です。しかし、中には業務内容によって、不要なKPIとなってしまう従業員も出てきてしまいます。その際は、従業員の担当業務や部門を考慮した上で、役割や業務内容の中から適切なKPIを再選定・再設定しなければいけません。

定めたKPIが所属する組織メンバー全員が納得いくものにするためにも、 綿密なコミュニケーションとさらに細分化されたKPIの設定が必要です。組織メンバーの納得を得る作業は、経営層と現場の従業員の信頼関係の前提となり、経営者は組織が一丸となって、目標に邁進するための必要不可欠な作業と認識しなければいけません。

【業種別】KPIの設定例

設定するべきKPIは掲げる目標によって大きく異なるため、『この業種(職種)においてはこのKPIを使うべきです』と断定的に言うことはできません。しかし、業種ごとに多く扱われているKPIというものは存在するため、自社目標の達成に必要なKPIの洗い出しを行う際に参考にすることはできます。

業種別のKPI指標例をまとめましたので、KPIの洗い出しや精度向上にご活用下さい。

営業に関連するKPI設定例

営業に関連するKPIには以下のようなものがあります。

  • 平均受注単価(顧客単価)
  • 個人営業売上高
  • 顧客満足度
  • 取扱商品、サービスの市場認知度
  • 問い合わせ件数
  • コンタクト件数
  • 訪問件数
  • 新規顧客獲得件数
  • 商談件数
  • 受注件数
  • 成約までの平均日数
  • 受注率(営業成約率)
  • リピート率
  • リピーター率
  • 売上達成率
  • 取扱商品、サービスの市場占有率(市場シェア率)

飲食業、店舗販売業に関連するKPI設定例

飲食業、店舗販売業に関連するKPIには以下のようなものがあります。

  • 平均接客時間
  • 平均購入単価(顧客単価)
  • 顧客満足度
  • 店舗や取扱商品、サービスの認知度
  • 来店者数(来客者数)
  • 店舗別売上高
  • 広告種類別来客数
  • 問い合わせ件数
  • 商品原価率
  • 利益率
  • 回転率
  • リピート率
  • リピーター率(常連比率)
  • 売上達成率

製造業に関連するKPI設定例

製造業に関連するKPIには以下のようなものがあります。

  • 製造コスト(製造原価)
  • 在庫保有期間
  • 改善提案件数
  • 改善件数
  • 生産数
  • 在庫数
  • 注文数
  • 不良数(欠陥品数)
  • 欠品件数
  • 事故発生件数(トラブル発生件数)
  • クレーム件数
  • 不良率
  • 時間稼働率
  • 原価率
  • 欠品率
  • 生産効率
  • 事故発生率
  • 製造原価率
  • 多能工比率
  • OEE(総合設備効率)

カスタマーサポートに関連するKPI設定例

カスタマーサポート(お客様窓口)に関連するKPIには以下のようなものがあります。

  • 平均対応時間(平均処理時間、平均通話時間)
  • サポート満足度
  • 取扱商品、サービスの市場認知度
  • 入電数(着信数)
  • 問い合わせ件数
  • クレーム件数
  • 解約件数
  • 稼働率
  • 応答率
  • 呼損率
  • クレーム率
  • 解約率(離脱率)

オンラインビジネスに関連するKPI設定例

オンラインビジネスに関連するKPIには以下のようなものがあります。

  • CPA(顧客獲得単価、顧客獲得コスト)
  • ROAS(費用対売上高)
  • ユーザー満足度
  • Webサイトの認知度
  • ホームページへのアクセス数(訪問数)
  • 平均ページビュー数(PV数)
  • 直帰率
  • Webサイト滞在時間
  • 広告種類別訪問客数
  • 平均購入単価(顧客単価)
  • 検索エンジン流入件数
  • コンタクト件数
  • コンバージョン件数(新規問い合わせ件数)
  • リード獲得件数(新規見込み顧客獲得件数)
  • 商談件数
  • 販売件数
  • サービス利用者数
  • 継続者数
  • 顧客転換率
  • コンバージョン率
  • 商談率(セットアップ率)
  • 販売率(営業成約率)
  • リピート率
  • リピーター率
  • 売上達成率

今後のKPIの活用シーン

今後、AIやロボット産業の発展により、ビジネスパーソンを取り巻く環境は激変することが予想されます。同時に、今後のKPIの活用方法や分析方法も変わっていくため、将来のKPIのあり方も知っておきましょう。

ビッグデータの活用

AIの発達により、今まで解析不能といわれてきたビッグデータの活用が企業経営や意思決定の重要な材料となると期待されています。

世界経済は日々変化しており、経営者は迅速で最適な意思決定を求められます。AIを活用することで、複雑で膨大なビッグデータに隠れた顧客ニーズや方向性を抽出することが可能になり、KPI同士の関連性を見出す重要な手段として注目されています。また、今後はマーケティング活動だけでなく、生産工程管理などにもAIを活用していく動きが加速すると考えられます。

IoT技術を活用したKPI分析

「モノのインターネット」を意味するIoT技術は、消費者の身の周りにある製品がインターネットに接続され、新たなKPI抽出の技術として注目されています。消費者を取り巻く製品はもちろん、工場設備にも応用することができ、経営者・管理者向けの解析システムの導入による生産性向上が可能です。

IoT技術を活用した、産業分野向けKPI抽出の構築支援を提供する企業も現れており、今後の浸透に注目が集まっています。

まとめ

  • KPIは目標達成に必要な要素を数値化することで戦略や施策の有効性を測定可能にする重要指標である
  • PDCAサイクルを意識的に回すことによってKPI設定の最適化を図ることができる
  • 正しい知識の下に適切なKPIを設定することで目標達成へと大きく前進することができる